最近読んだ本 これから読む本
職種が変わったもので、この冬は学校業務(テストの○つけのほとんど)を自でしなくてすんだので、例年よりも本が読めました。その中からいくつか。
まず「日本帰化植物写真図鑑第2巻」。1巻とあわせて約1200種類の帰化植物(外来植物)が載っています。まだ群馬県に入ってきていないものも多いけど、10年後にはどうなっていることやら。
プロセス指向心理学(POP)の創設者、アーノルド・ミンデルの最新刊「大地の心理学―心ある道を生きるアウェアネス」。最初は「ドリームボディー」を主張し、社会的な葛藤の解決を目差す「ワールドワーク」へと思索を進めた彼の思想もここまできたか、と言う感じです。かつてカリフォルニアでf生まれて勢力を誇ったカウンターカルチャー、ニューエイジムーブメントに回帰したというべきでしょうか?
それから、本来はゲームのシナリオライターである田中ロミオの「終末系」「癒し系」小説「人類は衰退しました」第6巻。前半はいつも通りの脱力系ですが、後半の同人誌をネタにした内紛の様子は実情を知るものだけが書ける事で、すさまじかったですねぇ。
次は、偶然長男と同じ菅浩江で、こっちは「ゆらぎの森のシエラ」。「ゆらぎ」に「1/f」を期待したのですが、全く関係なかったので、「プレシャス・ライヤー」に続いてがっくり。やはり彼女の持ち味は短編に出て、最高傑作は「そばかすのフィギュア」です。
そして、エスター・グレン賞と、ニュージーランド・ポスト児童書及びYA(ヤングアダルト)小説賞を受賞したバーナード・ペケットの「創世の島」。「YA(ヤングアダルト)小説賞」という言葉に騙されてはいけません。小説の舞台はアカデミーの最終試験の4時間の口頭質問のやりとりのみ。哲学的な会話、全く予想もしなかった真実。大人でもさらっとは読みとばすことのできない、なかなかのものです。
そして、これから読むのが、第30回日本SF対象受賞、第40回星雲小日本長辺部門賞、「SFが読みたい!2010年度版 国内編1位」の伊藤計劃の「ハーモニー」です。惜しくも34歳でなくなった作者の第2長編であり、遺作です。作家読みをするタイプの私としては、正座をして読むべきものなのかな。
最後に控えているのが、寡作なるも現代アメリカを文学代表する人物、トマス・ピンチョンの第6長編「逆行」です。上下巻を買うのに1万円近く使ってしまった超大作。彼の今までの作品にうけた衝撃に、読むのをためらっているのが本音なのですが・・・・
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