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2011年9月 3日 (土)

台風

 今日は、長男の中学校の運動会で、PTA本部役員の私は係員として出るはずでした。けれども台風で延期となりました。事前に今日は非番の日にしておいたので、作家デビューして2年で急逝した伊藤 計劃の3つの長編(うち1冊はノベライズだから実質「虐殺器官」と「ハーモニー」の2冊)のうちの最後、ゼロ年代日本SFのベストに入れられている「ハーモニー」が途中までなので、じっくり読もうとしました。でも、家内の「掃除を手伝って」、長男の県の自由研究発表会の申し込み、次男の「図書館連れてって」などで、ぜんぜん落ち着いて読めませんでした。いやはや。

 勉強を一休みしていた長男が、突然私に話しかけました。「『箱の中の失楽』っておもしろい?」どこでそんな情報を仕入れてきたのでしょうか。「そうだね。『ドグラ・マグラ』と『黒死館殺人事件』とならぶ、アンチミステリの最高傑作だね。お父さんは「ドグラ・マグラ」と『黒死館殺人事件』の方が好きだけどね」 多分、受験勉強が終ったら読む本のリストを頭の中で作っているのでしょう。書庫での私の本だな(スペース的にはほぼ2/3)の総チェックもそのうちにされるかもしれませんね。そして、キリスト教の破戒僧について書かれた「マンク」なんて本が置かれているのに、首をかしげるでしょうか?

 で、夜になって我が家も落ち着き、私も「ハーモニー」を読み終えることができました。さすがは「第30回日本SF大賞受賞作」「第40回星雲賞日本長編部門受賞作」、そして日本人作家としては異例と言うべき、英訳版が「フィリップ・K・ディック記念賞特別賞」をとっただけはあります。作家生活2年。もし彼がもっと生きていられたら、どんな作品を書いたでしょう。彼の長編は全て読んでしまった「作家読み」の私は、やはりそう考えてしまいます。

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コメント

Frank-Kenさん

>『ドグラ・マグラ』と『黒死館殺人事件』とならぶ、アンチミステリの最高傑作だね。

 夢野久作と小栗虫太郎、ふ、古い! いえ、古いからダメってわけでもないし、「古典」って皆古いんですけど。、あっ、塚本邦雄撰「王朝百首」読んでない!

投稿: warbler | 2011年9月 4日 (日) 05時33分

 warbleさん、コメントありがとうございます。
 実は私も、「王朝百首」は読んでいないんですよ。あと、小説の「映画化」については原則否定的なんですが、「ドグラ・マグラ」はいい方ですね。桂朱雀の怪演が気に入っています。

投稿: Frank-Ken | 2011年9月 4日 (日) 09時52分

Frank-Kenさん
>小説の「映画化」については原則否定的なんですが、

 私もそうです。「赤と黒」の映画なんか見たくありません。どんな美男美女が演じようと、ジュリアン・ソレルとレナール夫人のイメージが崩れると思っているので。マチルダもそうかな。

 「王朝百首」の次は「建礼門院右京太夫集」を読む積りです。新井敏康の「数学基礎論」がスピーカの上に載りっぱなし。500頁もあって重いが言い訳ですが。(^^;

投稿: warbler | 2011年9月 6日 (火) 06時30分

 やっぱり映画は、原作のイメージが崩れることが多いですからね。
 それにしても、「数学基礎論」、すごい本を読んでいますね。

投稿: Frank-Ken | 2011年9月 6日 (火) 12時33分

Frank-Kenさん
 先程「数学基礎論」の「はじめに」「数学基礎論の問題構成」「本書の構成」「目次」・・・・「付録C文献案内」を読み終わりました。本書を読了して面白そうな文献(殆ど全部英語です。日本語が若干)を読みたいのですが、読了には毎日まじめにやって1年位は掛かりそうです。

 数学書はどの分野も同じだと思いますが、最初に大量に出てくる概念とその定義を完全に頭に入れて、どんどん出てくる補題を読んで理解して(大抵論理の省略があるので、何故こうなるのかを考えて)、最初は丸写しでも良いから自分で証明して技法と補題そのものを覚えて定理も同様(多分、証明は補題の総動員)、と気が遠くなるような勉強が必要でしょう。

 「王朝百首」読み始めた許利ですが、美しい詩=和歌に目が眩みそうです。

投稿: warbler | 2011年9月 6日 (火) 23時16分

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