生物分野

お花・め花はおばな・めばな?(小5理科)

 小学5年生の理科では、花粉の働きを調べるために、ヘチマやアサガオなどで受粉実験をします。へちまの花の構造を調べる時、雌雄異花を「おばな」「めばな」と紹介しています。いくらなんでも、小学5年生で平仮名表記はないだろうと、「学術用語集 植物学編」を調べてみたら、なんと「おばな」「めばな」となっていました。勿論、学習指導要領も、平仮名表記でした。理由はわかりませんが、不思議なものですね。


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「足」ではなく「あし」(小3理科)

 小学校3年生で勉強する昆虫の体のつくりでは、「頭」はちゃんと漢字が使われているのに、「あし」は「あし」と平仮名表記になっています。何で「足」ではないのでしょう。これは多分、「脚」という字を使いたいのですが、これは中学生になってからならう漢字なので、平仮名で「あし」としてあるのでしょう
。そういえばと、学習指導要領を見てみたら、ここでもきちんと「あし」と平仮名表記になっていました。ここでも気を使ってあるのですね。

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アメリカザリガニ

 一般にザリガニと呼ばれて、田んぼなどにすんでいるのは「アメリカザリガニ」です。これは、戦前に食用ガエルの餌として持ち込まれ、全国に広まったものです。水の汚れや水温の変化にも比較的強く、雑食なので買いやすいのが特徴です。そこで、教室で生き物との触れ合いを擦るには適している生き物と言えます。それに対して、在来の「ザリガニ」は、東北地方と北海道に分布し、生息地によっては天然記念物に指定されているほどです。
 ザリガニを飼うには、水槽を用意して、水はザリガニが隠れる程度にします。そして、割れた8などを使って隠れる場所をつくります。これは、複数のザリガニを1つの水槽で飼う時には、共食いを避けるために忘れてはならないことです。
 餌は市販のザリガニの餌が1番手軽ですが、小魚、イトミミズ、魚肉ソーセージなどの動物性の餌でも飼育することができます。また、青魚だけで育てると、体の赤い色素が無くなってくると言う面白い性質を持っています。
 私自身、特に低学年を持った時はアメリカザリガニを教室で飼っていましたが、あまり長生きすることはありませんでした。その原因を調べてみると、子ども(餌係)が餌をやり過ぎて、多部のこりの餌が腐ってしまうのでした。これでは、水の汚れに比較的強いアメリカザリガニでもたまりませんね。そこで、餌をやる曜日と量を決めたら、長生きするようになりました。

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トンボ(小3理科)

 トンボは、不完全変態をすると言うことと、幼虫は水中で生活すること、そして肉食であることなどから、モンシロチョウの対局として飼育されることが多いようです。
 でも、いざとなったらトンボの幼虫(ヤゴ)を入手するのは大変です。そんな時は、6年生にプール掃除をする時に捕まえておくように頼んでおくといいでしょう。かなりの数が手に入るはずです。
 ヤゴは小さい頃はミジンコやボウアフラを餌としていますが、大きくなると小魚やオタマジャクシを食べるようになります。そのため、餌の入手は怠らないようにしましょう。必要とあれば、ペットショップで売っているヒメダカを餌にしてもいいでしょう。そして、秋冷幼虫は水上に出て成虫に羽化します。そこで、大きくなってきたら、水槽に棒を立て掛けるなど、水面上に出られるようにしておいてあげるのが肝心です。


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テントウムシ(小4理科)

 小学4年の季節の変化と生物の様子を観察する学習での観察対象に、よくテントウムシが出てきます。ただ、テントウムシとは言ってもいろいろな種類がありますが、多くの場合、代表的な「ナナホシテントウ」を扱っています。
 このナナホシテントウはすがたをよく見かけるうえに、アブラムシをエサとしているので、食べる食べられるの関係をとらえやすいと言う利点があります。(種類によっては、くさやカビなどを食べるものもいます) 
 また、1年で2〜4回繁殖を繰り返すので、幼虫から成虫までの変化を追いやすいと言う利点があります。そして、冬は成虫で越冬します。この時は、木の皮の隙間や家の窓の隙間などにかたまって越冬します。この時、もようをよく見てみると、2つ星や4つ星、星なしなど色々な模様のテントウムシが集まっている場合がありますが、これは別の種類のテントウムシではありません。「ナミテントウ」という1種類のテントウムシです。このテントウムシは、模様に非常に変異があるのです。

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ツマグロヒョウモン(小3理科)

 モンシロチョウの代替教材としてアゲハチョウがよくあげられていますが、教科書によっては、このツマグロヒョウモンが挙げられています。幼虫はパンジーなどを食べ、丈夫で飼いやすいので載っているのでしょう。
 ただ、このツマグロヒョウモンは、もともとは西日本に分布するチョウでした。とこめが、分布をどんどん東(北)に広げ、教科書に代替教材として載るまでになりました。これは、地球温暖化のためです。地球が暖くなったために、分布を北上させているのです。今では、私の住む群馬県では標高800mのところでも見ることができるまで一般化してきました。
 教科書を書く川も教材にはいろいろ苦労しているのでしようが、このツマグロヒョウモンが乗っているのを見た時には、正直驚きました。


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モンシロチョウ(小3理科)

 モンシロチョウは、小学3年生の教材としてなくてはならないものですが、これもダンゴムシ同様、帰化生物なのです。その証拠に、幼虫が食べるのはアブラナ科の野菜に限られています。野生のアブラナ科を食べるのは、モンシロチョウとよく似たスジグロシロチョウです。ダンゴムシは荷物に紛れてきましたが、モンシロチョウは江戸時代に、海を跳んで渡ってきたのです。チョウが海を渡るとはすごいことですね。
 また、モンシロチョウの雄と雌は、人間からの見た目はほとんど同じですが、紫外線で見ると、羽根の模様が大きく違います。モンシロチョウの可視領域は人間よりも紫外線側によっているので、それで雄が雌を見つけて交尾をするのです。
 このようなモンシロチョウですが、外来生物だけに、幼虫はアブラナ科の野菜であれば育てることができます。キャベツのほかに、アブラナやダイコン、コマツナ、クレソンなどでも大丈夫です。ただし、買ってきたものを与える場合は、農薬がついている場合があるので、よく洗ってから与えましょう。
 また、以前にも書きましたが、幼虫は寄生バチにやられている可能性が高いので、採集するのはモンシロチョウの幼虫ではなく、卵の状態のものとし、プラスチックケース等に小さな穴を開けてその中で育てるようにしましょう。そして、エサをこまめに交換したり、糞の後始末もしっかりさせるようにしましょう。そのような世話をすれば、場所を取らずに飼いやすい昆虫と言えます。

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ダンゴムシ(小4理科)

 ダンゴムシ(オカダンゴムシ)は、小学4年の「季節と生物」の観察対象としてゆく使われていますね。これは、足の数が7対14本あることからもわかるとおり昆虫の中まではなく、エビやカニに近い仲間です。
 日影で湿り気のある石の下や落ち葉の下によく見られます。また、気温に敏感なのも特徴で、4℃以下になると地面に潜って冬眠をはじめ、12℃になると動き始めます。そして、17℃になると脱皮をします。(昆虫と違って、成虫になっても脱皮を続けます) このような性質から、観察対象として相応しいと言えます。ただ、このダンゴムシにはほとんどのひとが知らない秘密があるのです。
 ダンゴムシはこれほど身近な生き物ですが、じつは、明治時代に荷物に紛れて渡ってきた外来生物なのです。在来のダンゴムシの仲間がいましたが、それは森林性なので家の近くには住んではおらず、この外来のダンゴムシがあっという間に日本全国に広がったのでした。セイヨウタンポポは名前からして外来ですが、ダンゴムシまでもが外来だと言うことは、ほとんど知られていません。それだけ身近な生き物になっているのでしょうね。


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なんでサクラを観察するの?(小4理科)

 小学校4年生では、1年間の季節の変化を調べます。その観察対象として、どの教科書も共通してサクラを挙げています。これはなぜなのでしょう。

 小学校の校庭にはサクラが植えてあるから? それもあるでしょう。でも、もっとつっこんだ理由があるのです。沖縄を除いた小学校の校庭のサクラは、全て「ソメイヨシノ」という種類のサクラなのです。サクラと言っても、じつはエドヒガン、オオシマザクラ、エゾヤマザクラ、ミヤマザクラなどたくさんの種類があります。それに加えて、人間が品種改良して作り出したものを含めると、それだけで1冊の図鑑ができてしまいます。(実際に何冊も出ています) その中で、なぜ校庭のサクラはみなソメイヨシノなのでしょうか。それは、花が葉より咲きに咲くので見栄えがよく、さらにその花が大きいので美しい観賞用のサクラの代表だからです。
 そして、もう1つ理由があります。ソメイヨシノは、江戸末期から明治初期に、江戸の染井村でエドヒガンとオオシマザクラの交配によって産まれた雑種です。そして、雑種のために種子からは育ちません。ではどうやってこんな短期間に全国に広がったのでしょうか。それは、接ぎ木によるものです。つまり、全国のソメイヨシノは遺伝的には同一のもの、クローンなのです。
 ですから、東西に長い日本列島をあつかった理科の教科書において、どこでも同じものを観察できるものとして、ソメイヨシノはぴったりなのです。また、平均気温が0,2℃違うと開花が1日遅れると言う性質があるので、全国での比較がしやすいのです。
 以上のような理由で、季節の観察にはサクラ(ソメイヨシノ)が大きく取り上げてあるのです。これらのことを直接子どもたちに伝える必要はありませんが、理科を教える者として、知っておいた方がいいことだと思います。
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モンシロチョウが卵を産んでくれない?(小3理科)

小学校3年生では、生活科からの移行過程のひとつとして、モンシロチョウを育てる単元があります。ただ、モンシロチョウの幼虫を採ってきたのでは、多くの場合アオムシコマユバチが寄生しており、途中で染んでしまいます。ですから、卵を採集するか、成虫のモンシロチョウを捕まえてきてキャベツに産卵させるのが理想です。

 ただ、せっかく捕まえてきたモンシロチョウが、キャベツに卵を産んでくれない場合があります。じつはこれは、モンシロチョウとよく似たスジグロシロチョウを捕まえてきてしまった場合が多いのです。慣れると、跳んでいてもその羽根のスジのつきかたで区別がつきますから、意識してみましょう。
 モンシロチョウは、アブラナ科の野菜に卵を産み付けます。それに対して、スジグロシロチョウは、ナズナなどの野生のアブラナ科に卵を産み付けます。ここまできて、カンのいい人は気付いたかも知れません。じつは、モンシロチョウは、奈良時代にダイコンなどとともに日本にやってきた「外来生物」なのです。そして、日本在来のスジグロシロチョウの幼虫は、同じアブラナ科でも、在来(野生)のものの葉を食べるのです。これは、イネといっしょにやってきたスズメも同じです。私たちは、江戸時代末期以降にやってきたものを「帰化生物」と認識していますが、ずっと昔から「帰化生物」は日本にやってきており、私たちはそれを日本本来の生物と勘違いして触れ合ってきたのです。
 そんなことを知っていおくのも、面白いと思いますよ。

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