タンポポ地図はもう使えない(小中理科環境)
「タンポポ地図」というもねのをご存じですか? タンポポの種類によって地域の自然度を調べる方法で、一時期だいぶ流行りました。具体的には、地図に、外来のタンポポ(セイヨウタンポポやアカミタンポポ)がはえているところと、在来のタンポポ(地域によって違って、トウカイタンポポやカントウタンポポなど)がはえているところをそれぞれプロットします。すると、外来のものが多くプロットされている地域が自然度が低いところで、在来のものが多いところが自然度が高いところ、というものです。
でも、最近の研究で、このタンポポ地図は意味がないことが分かってきました。それは、外来のタンポポが在来のタンポポに対して「遺伝子汚染」をしていることがわかったからです。具体的には、在来のタンポポに外来のタンポポの花粉がついて種子ができると、それが芽生えて育つタンポポは、外見は外来のタンポポそのものになってしまうということなのです。これがわかったため、タンポポ地図は意味をなさなくなってしまいました。
児童や一般市民でも調査に参加できる手軽な方法だっただけに、非常に残念なことです。
このことはまだあまり知られていなくて、タンポポ地図について解説したホームページなどもまだ見かけますが、残念なことです。
にほんブログ村
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
最近のコメント